みんなできくアロマ – 秋にサンダルウッドの香りを楽しむ – 益子ドクターとのアロマ対談

コミュニティラジオ ラジオ川越 FM88.7 MHz
毎週水曜日 朝8時〜8時15分
ラジオ番組「みんなできくアロマ」

リラックスだけでなく、体や心を動かす本物のアロマの奥深いパワーを、
わかりやすく説明する15分の番組。
ホップラ 原がパーソナリティーとしてお届けしています。

放送後に内容を再編集し、こちらのブログで内容をご紹介しています。

今回は、毎月恒例の、心療内科医・精神科医の益子ドクター(東京・こころとからだのケアクリニック人形町 院長)と、NARDアロマ・インストラクター ホップラ 原とのアロマ対談です。


気温が下がってきて、気持ちがダウンしてしまうこの時季…

原: 今月も毎月恒例で、精神科医・心療内科医の益子先生にお越しいただいております。おはようございます。

益子: おはようございます。

原: 今日もよろしくお願いします。

益子: 今日も楽しみにしていました!

原: うれしいです! 秋になりましたね。 

益子: はい、おいしいものがいっぱいですね。

原: はい、飲みに行きましょうね!…ようやくそういう気持ちになってきました。というのも、夏は食欲が落ちてしまって、口あたりの良いものばかり食べてしまって…食べるもののバリエーションが…

益子: いつもだいたい同じになってしまうんですよね。

原: はい…  いつも元気な益子先生から、今日も元気を分けていただきます!

益子: はい、ありがとうございます。こちらこそ、おかげさまです。

原: はい、先月もいろいろお話をさせていただきましたが、今月ちょっと気温が下がってきて、ようやく、なんか気持ちがふーって落ち着いてきた、というか。 

益子: ようやく力が抜けますよね。

原: それと同時に、季節の移り変わり…特に、夏から秋の切り替わりって、ちょっと気持ちがダウンしちゃうというか。

益子: はい、多いです。

原: 憂鬱になっちゃったりとかね。

益子: 日が短くなるでしょ。それもあるんですよね。

原: カラダって正直ですよね。

益子: ちょっとさみしい感じですよね。

原: あんなに夏がイヤだ!と言っていたのにね。夏が終わるとなると寂しさもあって。そこで、元気を与えるオイルを先週お伝えしたんですが、それと同時に、憂鬱な気分になった時に、瞑想に近い感じで少し心に響くような精油として、私の頭の中に浮かんできたのがサンダルウッドでした。

サンダルウッドは、日本人にはなじみのある香り

原: 今回はサンダルウッドについてお話をしてみたいなと思います。先生もお好きですか?

益子:  はい、好きですよ。日本だとお線香で…白檀。

原: そう、白檀です。 白檀、というと、私の祖母が持っていた扇子の匂い、なんです。昔、透かし彫りみたいな扇子がありましたね。でも、今、白檀ってすごく絶滅危惧種ですよね。

益子: はい、特に香木類…沈香(じんこう)とか伽羅(きゃら)とか、ほとんどないみたいですね。 バカ高いんですよね…

原: すごい高いって言いますよね。香木、香道とか、またお線香を扱うお店に行きます と… あの、お香って、小さい豆炭の上に、雲母片という透明なものに、木のかけらみたいなものをのせて、あぶって香りを楽しむ、みたいな感じですよね。

益子: 香りをきく、というんですよね。

原: あれ、素敵ですよね。いつかやってみたいー!

益子: 今度一緒に行きましょうよ。

原: え、あるんですか?行きたい!

益子: 近くにお店があるんですよ。

原: わ、行きたいです!!ほのかな、わずかな香りを、こう、探していく、って感じですよね。

益子: それ自体が、頭を、感性を鍛える…

原: はい、嗅覚にフォーカスしていくって、人間の本能の部分を研ぎ澄ますってことになると思うので。

益子: そうです。

原:  香道って、今の人たちにはとても大切、必要だと思います。

益子: 感性を磨くにはすごくいいですね。

サンダルウッドの精油は高価ですが、年数とともに熟成していく

原: なかなか香道はできる機会はないんですが、アロマテラピーでも同じようなことができますので。アロマの場合は、この瓶の中にかなり濃縮された形になってます。サンダルウッドのエッセンシャルオイルは、5mL瓶で、16000円~2万円とか…。

益子: 結構するんですね…。

原: まぁまぁするんですよ… だから買う時は、えいやっ!て感じなんですよね、やっぱり(笑)。

益子: (笑)

原: 買うぞっ!!って感じですよー。

益子: 勇気と覚悟がいるオイルですね。

原: はい、勇気と覚悟がいるオイルなんですが、それでも素晴らしいオイルなので。

益子: そんなに量を使うものではないですしね。

原:  はい、ほんの少しでも十分、香ります。

益子: 意外と持つオイルでしょ?

原:  はい、このサンダルウッドのオイルは、年数とともに熟成されていく感じになります。質がどんどんよくなっていくんです。年を重ねるごとに香りがよくなっていくって言われるんです。

益子: 他のアロマだと、月日が経つと劣化してしまうんですよね。

原: サンダルウッドは木の中心部から蒸留して取れるオイルで、特別みたいですね…。よかったら、こちらのサンダルウッドの精油、嗅いでみてください。こちらは、年数がかなり経っている精油です。

益子: マイルドな感じですね。

原: だんだんマイルドになるのかもしれないですね。この精油は、5年前ぐらいにできたもののようです。

この精油、ラジオでは見えないのですが、1滴が本当にゆっくりと落ちていく感じですよ… 

アロマのしずくが自然に落ちてくるのを待つ、そんな時間が大切

益子: 以前、アロマを買うときに言われたことがあります。アロマの瓶を開け傾けたら、振ったり、無理やり滴下しようとしてはいけないよ、と。アロマのしずくが自然に落ちてくるのを待ちなさい、と。

原: このサンダルウッドの精油、サロンでは、中キャップを取ってスポイトに付け替えてしまってます。先日、アロマの講座を私が開催したとき、同じことを言ったんですね。ゆっくりアロマが落ちてくるのを待ちましょう、と。ある生徒さんが、私はサンダルウッドを使いたいから、じゃあアロマのしずくが落ちてくるのを待ちます、と言って1滴落ちてくるのを待っていたら、2分かかっちゃいました!

益子: おー!(笑)

原: 生徒さんたちと、いつになったら1滴落ちてくるんだろうね!とおしゃべりしながらストップウォッチで測っていたんですが、2分かかりました。今後のアロマ講座のために、それでスポイトに付け替えてしまったんです。

益子: それを聞いて思ったのは、本当は、そういう時間が大事なのでしょうね。

原: そう、それを待ってあげる時間、ということですね。

益子: それがいわゆる、調律、自分のリズムを合わせる、ということなのですね。今の時代、早すぎるんですよ。

原: そうですね、待つということができなくなってるな、とその時のアロマ講座で思いました。その時の生徒さんと、私たち、2分も待てなかったね、と笑ってしまいました。2分ってそんなに長い時間ではないのに、待てないんです!あれは不思議でした、時間の感覚って。

益子: 2分という時間、価値観というか、自分の中での時間の感覚って…

原: はい、時間の感覚… 前もその話をしましたね、時間の感じ方って本当に違ってくるという…

益子: 実は、自分が決めているんですよね。

原: 長いと感じるか、短いと感じるか。すべて自分が決めている、ということですね。

益子: はい、そうですね。

サンダルウッドを使うと、蓮の花のように華麗になる!

原: さて、サンダルウッドは、非常に高価な精油ではあるのですが、温度変化が少ないところとか、高温多湿でないところに保管しておけば、長く持ちますので、5年とか、それ以上も持つのではないでしょうか。ですので、自分の大切なものとして持っていただくのもいいような気がします。

益子: なるほど、いいですね。

原: サンダルウッドは、インドのアーユルヴェーダの経典にも出てくるのですが、季節や肌タイプを問わずにサンダルウッドをスキンケアに使うと、「ロータスの花のように華麗になる」と書いてあるんですって!!

益子: えっ! 蓮の花ですね!!

原: マジ、ロータスみたいに華麗になっちゃうの、すごい、ちょっと、期待しちゃうじゃない!って思いました!!(笑)

益子: (笑)

原: 誰か、一緒に試してみませんか?!

益子: 素敵ですね、ワハハ!そのシンプルさがいい!!

原: 私って単純でしょ(笑) でも、そういうわくわく感って大事じゃないですか?!

益子: そうそう、大事ですよ!

原: でも、昔からそういったことが言われていたんだなぁ!と。それで、乱獲されて、今は絶滅危惧種…。 

サンダルウッドのカラダへの作用

原: また、同じように、サンダルウッドは、ヤケドや日焼けによるダメージを癒す、ということで、インドでは白檀、サンダルウッドが大切に使われてきた、ということのようです。

益子: お薬みたいなものですね。

原: それに近いですね。また、フランス式アロマテラピー…フランスのメディカルドクターでアロマテラピーを提唱している先生がいまして、臨床データもたくさんとっていらっしゃるのです。サンダルウッドは、心臓強壮によい、とか、静脈のうっ血を除去したり、リンパのうっ滞を除去したり、という作用が確かめられているようです。例えば、冷え性とかによく、日焼けとかスキンケアについては抗炎症にも期待できますし、皮脂バランスをとるとか、収れん作用とか、割と何でも…オールマイティーです。

益子: 今の時期、ぴったりですね?!

原: そうなんですよ。夏から疲れ切ったカラダにうるおいを!

益子: 収れん、って大切ですよね。いろいろゆるんでくるからね…

原: ひきしめ、ですね。そうですよね、ゆるんで、下に落ちていくので、ひきしめないと…(笑)。

益子: そうですそうです!(笑)

サンダルウッドの心への作用

原: あと、サンダルウッドは、心に作用するということで知られているようにも思うんです。抗うつ作用とか、リラックス、瞑想とか、また怒りを鎮めるとか。やはり、鎮めるという方向性、鎮静作用が非常に期待できるのかな、と。心の部分と、カラダの部分と、両方期待できるのかな、と思います。

益子: クスリの場合の鎮静、というと、抑える、というイメージがありますが、この場合の鎮静は、調律というか、調整と考えたほうがいいですね。

原: ブレ幅ですね… 前も、ブレ幅の話をしましたよね。ブレ過ぎてしまっているものを、ブレ幅を小さくしていくようなイメージですよね。

益子: クスリの考え方は、症状に対して何かする、というのが発端になっているので、興奮しているものを抑える、という形が、鎮静効果ということになってるんですね。でも、本来、自然のものの鎮静効果とは、例えば漢方もそうなんですが、バランスをとる、という意味での鎮静なんですね。だから、多すぎるところは抑えるし、足りないところは補う、という効果を持っているものが多いんです。

原: マイナスではない、ということなんですね。

益子: だからアロマも同じで、天然のものでは、一方的に抑えるという働きはしない、ということなんです。

原: 天然のすごいところは、両方向、どちらにも使える、ということなんですね。

益子: 極端な時はクスリをつかうということが大事なんですね。だけど、そこまでで無い場合は、天然のものでバランスをとる、という意識を持ったほうがいいですよね。

原: そうですね。サンダルウッド、次回も引き続きお話させてください。

益子: はい、よろしくお願いします。

このブログでご紹介しているアロマの使い方は、ドテラ社またはプラナロム社のエッセンシャルオイル(精油・アロマ)を想定しています。ご自身で実践される場合は、自己責任にて行ってください。わからないことがありましたら、信頼できるアロマセラピスト、アロマインストラクターにご相談ください。

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